今年人類が体験したコロナ禍は予想以上に世界中にダメージを与え、
まだ来年にも克服は難しい状況に置かれている。
どんな厳しい状況でも受け入れて前に進むしか人類のチョイスはない。
大きなマクロの話のようだけど、実際はミクロ単位で、ひとりひとりの熟考と行動にかかっている。
コロナ禍を体験して「すずしろ」は逆に精神的にぎゅっと仲間が寄り添い合い信じあい活動を続けることに集中できた。
リスクを避けるため通常の稽古以外はすべて自粛した。
打上げ、忘年会、飲み会、お茶会、遠足などは全部やめました。
最小限の稽古で公演を無事にやりきることを最大限の目標とした。
確証はないが、マスク、消毒、換気等のやるべきことを守ったら、
高齢者でも演劇でもいろんな形の活動は可能だと思った。
そして、9月の無観客公演「HAGOROMO」はやむなく中止となった10月のNY公演に代わるものとして、
またコロナ禍ならではのソーシャルディスタンス演劇の形をとり英語で上演した。
急遽思い立ったライブ配信は画面も粗く声も遅れて聴こえて残念な結果だったにも関わらず、
動画再生回数は今も伸び続けて4000回を超えた。
12月のクリスマス配信公演は機材も揃えた結果、
画面も綺麗で声の遅れもなかった。
アーカイブの再生回数は現在1500回を超えている。
ライブ配信公演は慣れない「すずしろ」のメンバーには一方通行で生の反応や手応えを感じられない不安があったけど、
劇場に足を運べない遠くの知り合いたちが多く観てくれて、
なるほどメリットもあると実感した。
出不精の友人などは「出かけなくて鑑賞できて、この方が楽ちん」とのたもうた(笑)
「イライラギスギスの一年だったけど、最後に嬉しいクリスマスプレゼントを貰った」とか
「青森にいる友人に動画を送る」とか動画配信ならではの拡がりも感じて嬉しかった。
「大いなるもの」が「行き過ぎた世界」にストップをかけたとするなら、
人類は賢くリセットしてスタートしなければならない。
劇団「すずしろ」は今後もやる企画、やりたい企画は一杯ある。
来年も仲間と柔軟にかつ慎重に充実した活動を目指して進んでいきます。
今年も「すずしろ」を応援してくださった皆様、深く深く感謝申し上げます。
皆様の健やかな未来をお祈りしております。
大晦日 災厄溶かす 雪化粧